「3年ぶりに」という言葉が流行っているらしい。

とってもよくわかる。なんというか、私も3年ぶりぐらいに、物欲の塊になっているから。

とうとう、定価7万近くする指輪が半額！ってなってるものまで、ポチりそうになったがやめた。

口コミを見て冷静になれる場合と、「欲しい！」となる場合があると思うが、この指輪は後者で、しかも口コミにツワモノがいて、「いずれ娘ふたりに譲ろうと思い、2種類買いましたが、とても気に入ってます」とな…。

指輪のデザインは、片方は石の色が濃く、片方は石の色が薄い、色んな石が埋め込まれた、エタニティリングだ。

私も2種類を決めかねていた。最初は自分で使うけど、ゆくゆくは娘ふたりにあげるだなんて、最高じゃないの。ますます鼻の穴がふくらんだ。

私はこの手の「色んな色がある」ってなものに異様に弱い。

顔が薄いので、洋服なら似合わないのは充分理解済み。

しかし、指輪はどうだろう。指にキラリと光る石たちなら、顔が薄かろうが関係なかろう。

ポチっとカートに入れる。しかも2種類ともだ！

掃除のおばちゃんが、この指輪をしていく出番は少なかろうが、なんというか、この年になると、「偽物」をつけてるのが、なーんか恥ずかしいんだよね。顔が衰える変わりに、どこか見栄をはりたくなるお年頃っつーか。

すると、またまたスーッと冷静になる自分が現れた。

いや、あんた（私のこと）、そもそも、ネックレスも指輪もイヤリングも、アクセサリーっつうアクセサリーが嫌いじゃなかった？普段お出かけするとき着けてんの？着けてないでしょ。せいぜいネックレスかイヤリングぐらいっしょ？そんなあんたがこんな高い指輪買って、着けるの？しかもこんな色んな色がゴタゴタついてるやつだよ。

…そうなんだよなぁ。こんなの買っても、そもそも、年に2回か3回ぐらい？親戚と集まるときとか友達とランチするときとか？

しかも親戚と集まるときは法事が主だから、こんなカラフルな指輪は、ちょいと違う。

楽天で、似たようなヤツでやすいのがないか探してみたら、なんと1000円代で似たような指輪が見つかった。

これで、いいんでね？

とりあえずこれを買って、着けてみる。似合うか似合わないか、着けていく機会があるかないか？高い買い物なんだもの、それぐらい悩まなきゃ。

悩んでた高い方の指輪の半額セールは、もう2度とお目にかかれないかもしれないけどね。

やっと本当に冷静になって、カートの中の指輪を削除した。